環境DNAを実務で活用する方へのブログ「はじめての環境DNA」へようこそ。
本ブログでは、これまでの研究や業務で得た知識をもとに、環境DNA技術の発展と普及を願って情報発信しています。環境DNAは、特性や注意点を踏まえれば、従来の技術にはない新しい知見をもたらしてくれる技術です。ぜひ今後とも本ブログと環境DNA分析の分野をフォローして続けてみてください。
芝田 直樹(しばた なおき)(管理者)
大学院まで環境DNAの網羅的解析法に関する研究をしていました。
分析会社へ入社後もデータ解析技術や行動力を活かして、幅広い業務や研究活動も行っています。環境DNA関係の論文情報も幅広く網羅しつつ、現場調査の経験を積むために現場にもよく足を運びます。
捕獲調査や、分子実験によるデータづくり、データ解析などサポートする形で調査・研究を進めています。
最近は、ゲノムワイドな遺伝解析と菌叢解析、分析自動化に取り組んでいます ↓↓ 。
査読付原著論文
- Tsuji, S., Iguchi, Y., Shibata, N., Teramura, I., Kitagawa, T., & Yamanaka, H. (2018). Real-time multiplex PCR for simultaneous detection of multiple species from environmental DNA: an application on two Japanese medaka species. Scientific reports, 8(1), 1-8. (Link)
(日) 環境DNAから複数種の同時検出のためのReal-time multiplex PCR : メダカ2種への適用 - Tsuji, S., Takahara, T., Doi, H., Shibata, N., & Yamanaka, H. (2019). The detection of aquatic macroorganisms using environmental DNA analysis—A review of methods for collection, extraction, and detection. Environmental DNA, 1(2), 99-108. (Link)
(日) 環境DNA分析を用いた水棲大型脊椎動物の検出 : 採取・抽出・検出方法に関するレビュー - Tsuji, S., Shibata, N., Sawada, H., & Ushio, M. (2020). Quantitative evaluation of intraspecific genetic diversity in a natural fish population using environmental DNA analysis. Molecular Ecology Resources, 20(5), 1323-1332. (Link)
(日) 環境DNA分析を用いた天然の魚類個体群における遺伝的多様性の定量的な評価 - Okada, R., Tsuji, S., Shibata, N., Morita, K., Kitagawa, T., & Yamanaka, H. (2021). Environmental DNA analysis provides an overview of distribution patterns of two dojo loach species within the Naka-ikemi Wetland, Fukui Prefecture, Japan. Ichthyological Research, 68(1), 198-206. (Link)
(日) 環境DNA分析による福井県中池見湿地に生息する2種のドジョウの分布パターンの解明 - Tsuji, S., & Shibata, N. (2021). Identifying spawning events in fish by observing a spike in environmental DNA concentration after spawning. Environmental DNA, 3(1), 190-199. (Link)
(日) 産卵後の環境DNA濃度の急上昇を観察することで魚類の産卵イベントを特定する - Tsuji, S., Shibata, N., Sawada, H., & Watanabe, K. (2022). Differences in the genetic structure between and within two landlocked Ayu groups with different migration patterns in Lake Biwa revealed by environmental DNA analysis. Enrironmental DNA. (Link)
(日) 環境DNA分析から明らかになった琵琶湖における回遊パターンの異なる2つの陸封型アユ集団間及び集団内の遺伝構造の違い - Tsuji, S., Shibata, N., Inui, R., Nakao, R., Akamatsu, Y., & Watanabe, K. (2023). Environmental DNA phylogeography: successful reconstruction of phylogeographic patterns of multiple fish species from a cup of water. Molecular Ecology Resources. (Link)
(日) 環境DNA系統地理 : 一杯の水から複数魚種の系統地理的パターンを再現することに成功- 京都大学 プレスリリース : 環境DNA分析に基づく新しい系統地理調査-バケツ一杯の水から魚の地域分化を解明-(Link)
- Okanishi, M., Kohtsuka, H., Wu, Q., Shinji, J., Shibata, N., Tamada, T., Nakano, T., & Minamoto, T. (2023). Development of two new sets of PCR primers for eDNA metabarcoding of brittle stars (Echinodermata, Ophiuroidea). Metabarcoding and Metagenomics, 7: e94298. (Link)
(日) クモヒトデ (Echinodermata, Ophiuroidea) を対象とした環境DNAメタバーコーディングのための2つの新しいプライマーセットの開発- 神戸大学 プレスリリース : 汲んだ水から深海生物の種類を判別 世界初 「クモヒトデメタバーコーティング」技術を開発 (Link)
- Tsuji, S., & Shibata, N. (2023). Identification of fish spawning based on size-selected sampling and diurnal concentration changes of environmental DNA resulting from sperm-release. bioRxiv. (Link)
(日) サイズ分画サンプリングと精子放出に起因する環境DNAの日内濃度変化に基づく魚類の産卵の同定 - S. Tsuji, Hideyuki Doi, Yusuke Hibino, Naoki Shibata, Katsutoshi Watanabe (2024) Rapid assessment of invasion front and biological impact of invasive fish Coreoperca herzi using quantitative eDNA metabarcoding. Biological Invasions.
(日) 定量的な環境DNAメタバーコーディングを用いた外来魚 コウライオヤニラミ (Coreoperca herzi) の侵入前線と生物学的な影響の迅速な評価- 京都大学 プレスリリース : “超”侵略的?!新たな外来魚コウライオヤニラミ – 環境DNA調査で明らかとなった深刻な分布拡大と魚類相への影響 – (Link)
学会発表
- 辻冴月, 芝田直樹, 渡辺勝敏, 土居秀幸 (2023) 宮崎県大淀川水系で猛威を振るうコウライオヤニラミ ~分布の現状と在来魚類に与える影響~. 応用生態工学会 (口頭)
- 応用生態工学会第26回大会 受賞者リスト (Link)
- 辻冴月, 芝田直樹, 乾隆帝, 中尾遼平, 赤松良久, 渡辺勝敏 (2022) 環境DNA分析の新展開:系統地理学への適用とその有用性の検証. 日本緑化工学会・日本景観生態学会・応用生態工学会 3学会合同大会 つくば大会 (口頭) 【優秀口頭発表賞】
- 辻冴月, 芝田直樹, 沢田隼, 渡辺勝敏 (2021) 環境DNA分析で探る琵琶湖陸封アユの生活史型間における遺伝的構造の差異. 第69回日本生態学会福岡大会 (ポスター)
- 辻冴月 , 芝田直樹, 中尾遼平, 乾隆帝, 赤松良久, 渡辺勝敏 (2021) 環境DNA分析×系統地理学: 水を汲んで複数種の系統地理情報を同時に得る. 第4回環境DNA学会 (ポスター)
- 高津高校生物研究部, 芝田直樹, 中尾遼平, 川瀬成吾, 辻冴月 (2021) ニッポンバラタナゴの保全に向けた環境DNA検出系の開発. 第4回環境DNA学会 (ポスター)
- 芝田直樹, 辻冴月 (2021) 河川におけるアユ産卵期に特有な環境DNAの濃度と粒径サイズ分布の時間的変化. 第4回環境DNA学会 (ポスター)
- 芝田直樹, 玉田貴, 辻冴月 (2020) 産卵行動に起因する環境DNA量の変化 , 第67回日本生態学会 (ポスター)
- 辻冴月, 芝田直樹, 沢田隼, 潮雅之 (2019) 魚類集団における遺伝的多様性の量的評価と集団遺伝学的解析への適用, 第2回環境DNA学会 (ポスター)【最優秀賞 受賞】
- 沢田隼, 辻冴月, 岡山祥太, 芝田直樹, 平石優美子, 渡邊和希, 山中裕樹, 今村彰生, 丸山敦 (2019) 河川に繁殖遡上した魚類の環境DNA濃度の日周変化 , 第 66回日本生態学会 (ポスター)
- 辻冴月, 芝田直樹, 沢田隼, 丸山敦, 潮雅之, 山中裕樹 (2019) 環境DNA分析で探る: 遡河時期の異なる湖産アユ集団間における遺伝的構造の違い , 第 66回日本生態学会 (ポスター)
- 芝田直樹, 辻冴月, NPO法人蒲生野考現倶楽部, 佐藤博俊, 山中裕樹 (2018) 環境 DNA分析と直接捕獲から得た河川棲魚類相調査結果の比較, 第 65回日本生態学会 (ポスター)
- 岡田龍也, 辻冴月, 森田圭吾, 芝田直樹, 北川忠生, 山中裕樹 (2018) 環境DNA分析に よる同所的に生息するドジョウ 2種の生態的分化検証 , 第 65回日本生態学会 (ポスター)
- 芝田直樹, 佐藤博俊, 山本大輔, 山本敏哉, 櫻井翔, 山中裕樹 (2018) 環境DNAメタバーコーディングから得た矢作川の魚類群集構造の季節変化と周辺環境との関係, 第 65回日本生態学会 (ポスター) 【優秀賞 受賞】
- 芝田直樹, 佐藤博俊, 山本大輔, 山本敏哉, 櫻井翔, 山中裕樹 (2018) 環境DNA メタバーコーディング法を用いた1年間の調査から得た矢作川の魚類群集構造の季節変化, 第50回日本魚類学会 (ポスター) 【最優秀賞 受賞】
- 日本魚類学会 過去の受賞者 (Link)
- 辻冴月, 入口友香, 寺村伊織, 芝田直樹, 北川忠生, 山中裕樹 (2017) 環境DNA分析を 用いた複数種の同時検出:日本産メダカ属 2 種を対象としたReal-time Multiplex PCR 検出系の開発と野外適用 , 2017年度日本魚類学会 (ポスター)
- 芝田直樹, 辻冴月, 中野雅夫, 佐藤博俊, 山中裕樹 (2017) 環境DNAメタバーコデ ィング法と直接捕獲から得た河川棲魚類相調査結果の比較 , 2017年度日本魚類学会年会 (ポスター)